【WJ記事_01】緊急事態宣言でも思考停止せずに磨き努力していくことが大切に(2020/12/25・2021/1/10・1/25_135号)

集客は結婚式場にとって血液であることを忘れずに     Q:昨年からコロナにより少人数化の流れが出てきていますが、これからはどうなると思いますか?   A:様々な情報が出ている中で、コロナの中でも少人数ならできるという発信も多くあり、少人数化が進んでいる状況です。以前はコロナが収まれば少人数化も戻ると考えていましたが、ここまで進んでしまうと一定数は戻ると思いますが、戻る量は減ると思います。口コミなどでも少人数が増えており、そういった情報が増え、新郎新婦もそれでいいんだとドライブがかかっている状況になっています。 Q:少人数婚が増えると従来のメディアを使った戦略が難しくなり、自社集客に頼ることもあると思いますが、どう思いますか? A:自社集客は何かという時に何十個も式場を持っている式場は、そういうエッジの効いた集客が可能だと思います。しかし、1バンケット、1ホテルではネット競争を行う上で、少人数は価値が低いので、ホテルの中で色々伝えないといけない中でネット集客で負けてしまうと思います。自社集客が通用するのはチェーン会場の一部やもうけを度外視してゼクシィの広告をかけるようなところしかなしえないと考えています。 私は、昔から“ベース来店”という言葉を使っていました。それは地域に知られているか、信頼度、ぶら下がっている企業の数、親会社、色々なものでベース来店が存在します。そこを活かせる会社はごく一部できるが、それ以外の会社は自社集客という言葉は、ノウハウではなく、前提条件がしっかりしていることが必要になると考えています。 大きいか、小さいか関係なく自社集客が多少はできますが、ゼクシィの何がすごいかというと、出稿すれば知られていない会社でもおしゃれな店を出すと、一応来店があるということです。それが自社集客ではできなくなる。おしゃれな会場を作りました。ネット広告を出したとしても勝てないのです。 Q:メディアへの広告出稿を絞る動きも出ていますが、どう考え、使っていくのがよいと思いますか? A:基本的な考え方として集客は結婚式場にとって血です。その集客のための広告出稿なくすのはないと思います。 業績が厳しくなり、数字合わせをしていくと入り口部分が狂ってくることが多いです。でかい図体を持っているのに、規模を縮小して営業しようとすると、奈落のそこに落ちるのが婚礼です。 広告は「攻め」で、エージェントは「守り」。先払いが「攻め」で、後払いが「守り」と言い換えることもできます。後払いで広告10Pは特別な裏技がなければ難しいのです。ブライダルは攻める会社が勝つ。守る会社は企業を守ることができても、カップルを集めることはできない。どう攻めるかということがポイントになります。 後払いだと、分配側が強くなりますが、先払いは媒体側へ強く言えるようになる。多く払っているからこれもやれあれもやれとできる。より強い会社に有利に働くような媒体になっていきます。 市場がシュリンクしているので競争が続く、拡大すればネットなどで拡大戦略ができたが、シュリンクしている時は他社を出し抜きたくなります。胴元がいて競争を煽ることが続く、一定の段階を過ぎると崩壊しますが、すでに世の中のほかの業態とは違う状態が生まれており、これは意図的に生まれたゼクシィをゼクシィ本体が意図的になくさない限りなくならないと思います。 広告出稿にかけられる予算は、会場の状況×エリアの状況×残キャッシュにより変わりますが、費用対効果が合えばやり続けた方がいいと思います。今は獲得した婚礼がいなくなるかもしれません。これを私はカゲロウと呼んでいますが、自社の中でのカゲロウ率を出し、その期待値をもとに成約単価を保てるなら出すべきです。それでも今どうしようもないならステイしかないと思います。 マーケットの中でページが減っている時に、その割合に合わせて自社のページを減らすのはいいと思います。あるいは脇役だった会場が、主要な店が減らしているなら現状維持でも少し回ってくるので、それはいいのではと思います。 注意したいのは、その時だけ逆転しようという時に媒体を使い慣れていないと、急にページを増やしても1回、2回では上手くいかないケースがあります。いざ出しても1回ではわからないのです。 見立てを立てるか、わからないなら、私みたいな人に頼めばよいですが、見立てのないまま勢いでページを増やしても雑な原稿が出来るだけです。ゼクシィは繊細なので、原稿がちょっといまいちや、内容も相反するものなら、2ページを4ページに増やしても変わらないこともありますが、紙を磨く覚悟を持っている会社があれば伸びしろはまだあるというのも事実です。 Q:こうした状況下の中でどのようなことに気をつけていけばよいかアドバイスはありますか? アドバイス1 5つにまとめると、まず1つ目は経営者にも、部長級にも、課長、係長、プランナー、厨房にもいろいろ言えますが、誰の顔色を見て仕事をしているかを考えないと痛い目に合うと思います。コスト削減だといっていうことを聞いても、あなたごと首になるのは当たり前にあるのです。経営責任を取らされるとか、おかしいなと思うことに対しても、兵隊のように聞いていているだけではだめです。 緊急事態だから統制をといっても正しい情報がトップにいっていないこともあり得るわけで、ブライダルの集客・成約・施行についてちゃんと考えて、正しいと思うことを社内で進言しないと後悔すると思います。 目の前のカップルに幸せを作ろうとするなら見えないものになにか我慢をして何も言えないよりも、後悔しないように行動した方がよく、わからなければ言って議論した方が良いと思います。 アドバイス2 2つめは、コロナの価値観はみなバラバラなので、決めたことはしっかりとしないといけないと思います。会社で決めたことは決めた通りやる。 個々の判断が行き過ぎると、それはそれで会社を痛めることになるし、お客様を痛めることになるのです。考えるのは良いが、決めたことをしっかりやるというスタンスを持たないと会社として強くなれません。 アドバイス3 3つ目は、緊急事態宣言が出たから企業として考えないといけないのは、目の前の何件とかではなく、会社としてどれくらいの力を持つか、スキルを磨き続けるとか、目の前の結婚式を消化して、思考停止で止まるのではなく、近未来は想像しながら、努力し続けることは大事だと思います。 アドバイス4 4つ目は、どれだけ大きな仕事をしているかを忘れてはいけないということです。目先の生活は大変かもしれないが、どんな結婚式場でも億単位の仕事をしています。節約しないといけないが、結婚式をしようとすると不要不急のことをお客様にさせようとしているので、何もできない会社とは契約しないので投資は必要です。 1回目の緊急事態宣言の時はわからないからステイはしかたないと思いますが、2回目は色々わかったうえで出ています。コロナについてお客様もわかってきている。動く人は動かない人は動かない。コロナで動いている人にしっかりと答えを作ることに集中すること。動かない人を動かすのにコストをかけるより、普通に6割、7割動いている人。緊急事態宣言になると少し動くが、下調べはしているので、そういう人へのアプローチを止めてはいけないと思います。緊急事態宣言というものの、1回目とは違い、似て異なるものであることを理解して取り組むべきです。 アドバイス5 5つ目は、様々な情報発信と考え方について。まずコロナの対策では、対策をしっかり頑張っている、努力していることをしっかりアピールすることです。世界一を目指して頑張っているくらいな情報をしっかり出すこと。 広告でも開放的とかビジュアルの選定、お客様が心地よいと思える情報やキーワードを整理して展開した方がよいと思います。 フェア名を触りすぎる傾向があり、じっくりと効果を見た方が良いと思います。それはもともとの母数が減っているので、分析可能な状態ならよいですが。少ないではなく、少ないからどうか中身を見ていく必要があります。見えないからこそ改善活動を大事に、感覚的なコロナのセンスを実務と組み合わせて載せること、結果を受け止めて改善できるようにする必要があります。 そして、オウンドメディア(自社集客媒体)は集客のマイナスにならないように気をつけること。間違った時に損するのはそのお金だけと思うかもしれませんが、これまでのブランドの積み重ねを棄損していることがある。打ち手が見えない分、自己啓発しすぎてオウンドメディア、自社メディアで棄損しているケースがあるので注意です。 また、打合せではコロナ対策ばかりではなく、中身もしっかり工夫することや来られなかった人へのフォローなどもしっかり取り組んで欲しいと思います。 <最新情報はウエディングジャーナルにて掲載中> 新型コロナウイルスについてまとめた最新資料はこちらから

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