【WJ記事_02】<ウェブ活用その1>集客におけるウェブ戦略の基本的構造はあまり変わっていない(2020/10/25_132号)

ゼクシィ本誌を見られて動いている層とその他の層の2つを理解すること!


   


ウェブといっても捉える領域は広い

  ウェブと一言で言っても、何を指すのかそれぞれ受け手により様々です。集客だけに限らず、それ以外の要素も現在では絡んできていますので、まずは簡単にまとめた上で各論に進んでいきたいと思います。 基本的には、ウェブと大きなくくりで言えば、表の集客の部分と裏の業務効率化などに活用している部分に分けられます。 ゼクシィなどのポータルサイトやプロデュース系のサイト、SNSやSNS絡みの広告、まるっとウェブの世界での検索広告をやるようになり、自社HPは進化しているというのが表の状態です。 そして裏の部分では、業務効率化のためにシステムに繋がっているところもありますが、あくまで手作業で行っているところもあります。また、インターネットとデータベースを使ってお客様を囲い込むことに、世の中の多くの企業が力を入れていますが、結婚式だけは、1回挙げてしまえば次はないというビジネスのため、この部分にお金を掛けることが他の業種よりも遅れがちです。やり方は古いやり方でも新しいやり方でも結婚式は納品できるので、主に表の世界の競争に投資されているのが現状です。 企業全体で考えると、裏の世界に投資すると、業務効率が良くなり、表の世界にも投資できるかもしれないものの、負担が大きいので、サービス業の中で人海戦術が今も多いのです。


集客の部分からおさらい

  表の集客の部分を見ていくと、自社HP、ゼクシィnet、その他ポータル、SNSがあります。現状をおさらいしていくと、ゼクシィnetの原型の“リクルートイサイズウエディング”というポータルサイトができたのは1998年で、そこから派生して今に至ります。2007年~2008年頃にはすでに今に近い形になっています。(2007年に、アイフォンが誕生。スマホの普及のみが現在と違う) そして、2007年くらいから、インターネットが得意な会社が様々なポータルサイトを作る流れが出てきました。リクルートは、販売促進を紙からウェブへ移行した会社ですが、ゼクシィがあったからではなく、色々な業種でも、ポータルサイトが乱立する流れがあり、実はそこからあまり進化していません。 現在は、そこにその流れとは違う、自分達が更新する、つながりが自動的にできるソーシャルネットワークサービスが商業的によく使われるようになったという状態です。 そして、自社HPは、品質はさておき、さらに昔からありました。紙はむしろ20年前も今もそこまで品質に差はないと思っていますが、ウェブの場合は、やれることと、コストの関係が変わっていき、進化していくあるいは、経営陣などの必要性が変わり、予算がつくようになりました。紙もウェブも、自社サイトも、良いところは遜色なくなり、むしろウェブの方が素敵というケースもあります。しかし、悪いところは、紙は古めかしいけどわかる。ウェブは世代が1つ、2つ前のものを使っているというのがばれてきている状態になっています。 この動きの中で自社HPというのは、集客において上流下流という見方では下流だし、コンテンツの内容で言えば、本来は上流であるべき内容だけど見られるタイミングが下流が多いのが現実です。HPをどうしたらよいのか、ゼクシィnetはどうしたらいいのか、その他のポータルの活用は、総合的にどういうバランスとるかという話になると思います。 世の中にいっぱい技術もあるし、ウェブの集客においてやれることは無限とは言わないが沢山あります。限られた経営資源をどう配分して、どのようにすれば企業が回っていくのか、今はコロナで特殊な状態なので、そのまま当てはまらないタイミングではあるとみなさん思うかもしれませんが、とはいえ市場の半分くらいは過去と同じような動きをしているのです。 動き方の中で少し違うのは、アクションのスピードが少し弱まって、WEB上の滞在時間が少し増えている。一つの媒体だけで決める頻度が少し落ちているようには見える。今、一番怖いのは、自社HPとSNSの強化ばかりで、紙のゼクシィとポータルサイトをバサッとやめているところがあります。これはすごく大事な話で、どんなに立派なHPを自社で持っていようが、ターゲットに閲覧されない限り動かないわけで、自社の屋号を検索するのはどんな人かというと、恐ろしいことにゼクシィの本誌を見ている人が大半です。その後、ゼクシィnetなどのポータルサイトを見たうえで、足りない情報を自社HPに見に来ているわけです。また、他店舗を希望しているカップルが、ゼクシィnetなどのポータルサイトのその店舗ページを見ているうちに、ポータルサイトから、こんな店もお勧めですよ!と促されて、自店のポータルにたどり着き、気に入るとHPを見るという流れになります。


まずは何を見ているか理解して組み立てていく

  紙のゼクシィをやっていない会社でも、ウェブの中であなたも見てますというところを見たり、エリア検索をする中で出てきたりはします。あくまでも本誌をやっている会社が投資した金額がポータルサイトに行くにあたり、配分が薄まり、コバンザメ戦略でも客が来るという状態。 この業界全体では、ゼクシィ本誌のパワーが市場の5割くらいという言い方をしていますが、初めて検討する人が、ゼクシィの本を買ってから動こうというのが半分はいるわけで、残りが知っている人たちや、検索で探そうという人たちです。 普通の商品と違い、これまでのゼクシィの認知広告が強すぎて、ゼクシィという本を買うということへの執着が他の業界とはちょっと次元が違うくらいあるということを忘れてはいけません。そういう状況下にあるマーケットのウェブ戦略と、そういう状況下にないウェブ戦略でやることが全然違うのです。 どちらの世界も想像しながら話さないといけないが、ゼクシィという本が先に見られている前提で作られていないことが多い。 これが、本来なら自社のHPが自社の魅力がいっぱい乗っていて充実したHPがあり、これを見て各ポータルが情報を抜き出して入れていけば情報はブレませんし、純粋に取材というカタチや情報収集の形で載りますので、来店特典なども揃うかもしれないし、売りとなる会場の写真も一緒になるかもしれない。 しかし、どちらかというと会場のHPは一度作ったまま寝かされていて、何年かかわりません。仮に写真撮影をしても先にゼクシィが買うというところがあったり、新しい商品もHPに載せるのを忘れて、ゼクシィのシステムの更新が先だったりするので、この業界の中で問題にされているのが、各ポータルや自社HPに載っている情報が何が正しいか分からないという会社すらあり、情報のズレが生まれているのです。


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