【WJ記事_16】ゼクシィの文字の威力(2025/4/10,25_195号)

ー POINT ー
ゼクシィnetの文字情報は貴重なストック情報になる。
文字を入れないことにより、意図が伝わらない恐れも

─ 写真だけで勝負する必要はない。文字の補足効果も

今回は、ゼクシィ本誌やゼクシィnetにおける写真だけでなく、キャプションなどの言葉の力についてお話しようと思います。本誌にもゼクシィnetにも写真にキャプションがありますが、しっかり記載できていないところが多くなっているように感じます。
もし、キャプションなどの文字の説明がなければ、写真が良くないとその場でがっかりし、訪問しないと決めてしまうかもしれませんが、言葉があると写真に対する見解が述べられたり、言葉で写真の質の課題を補えたり、または両方の効果が見込めます。
もちろん、キャプションなどの的確な文字情報を付けるのは手間暇かかるため、写真の点数が多いゼクシィnetは、そんなに手が回らないという考え方もありますが、高いお金を出して掲載しているので、スタッフの手間のせいで効果を落とすのはもったいないし、その写真が掲載されている間は蓄積されていくストック情報になるので、それを考えると、一定の手間暇やコストを掛けても、キャプションなどの説明を付けておく価値は十分にあるのではないかと思います。

─ 「文字を読まない」意味をはき違えてはいけない

「今の子は文字なんか読まないよ」ということを言う方もいます。もちろんそういう方もいるでしょうが、文字を読まないという意味をはき違えてはいけないと思います。そして、考えなければいけないのは、文字をしっかり見る人も当然一定以上います。また、文字を瞬時に読み込めるような方もいます。また、漢字は読まなくても見ると意味が飛び込んできます。文字を扱う仕事の人もいます。知的レベルの高い客層も含めて、ひとくくりに「今の子は文字は見ない」としてしまうと、こうした客層を取り逃がすことにもなってしまいます。
また、「文字を見ない」と言っても、ネット上のYouTube上の音楽などを見てもそうですが、文字だらけです。また、エンドロールなどブライダルの商品も文字を載せることが多いと思います。この前、神田明神での結婚式に参列しましたが、料理を食べる前にみなさん食事の説明の文字を見ていました。その説明文のおかげで期待感が上がり、わくわくしました。 文字を読まないという意味をはき違えてしまうと、自社の客層を直感ベースのカップルだけに絞ることになってしまうので、そこは注意すべきです。

─ 高いコストを掛けているからこそ使わないともったいない

ゼクシィ本誌を見ても、都内だと1ページ(Fパック)200万円掛かります。ここに出ている文字は、およそ9×15の文字と12×2の文字が2ブロック、そこにキャプションが少し長いもので100文字程度が何個かです。数百文字から1000文字程度の文字がゼクシィ本誌で使われています。
これをネットに置き換えた時に、文字量が大量なためコストが膨大にかかります。単純に利益を得るために文字を書くのをクライアントにさせることで、“楽”ができるわけです。ホームページの制作会社が文字の流し込みの材料を求めるのと同じです。
ゼクシィネットは、入力の努力の差があっても商品として成り立つように作られているだけであって、文字がなくても特に気が付かないカップルも多いでしょう。しかし、文字を入れようが入れまいが掲載費は同じなわけだから、上手に文字を入れればより効果が上がる。たったそれだけなのです。だから今商売でやっている人たちで、外注で入れている当社もそうですが、外注で入れる会社もいっぱいいるわけです。
では、どのくらい文字を入れればいいのかということになりますが、店により変わりますが、学校の先生みたいな人を呼びたいのか、おしゃれな人を呼びたいのか、真面目な人を呼びたいのか、安い企画で呼びたいのかにより変わりますし、その店が持つビジュアルの力にもよります。文字が多過ぎてもダメだし、少なすぎてもダメという、店ごとの目指す客層に合わせたチューニングが必要です。
私は、ターゲットを絞りすぎると痛い結果になるから、文字がないことによって理解度が高い人がこぼれるのはもったいないけど、文字が多すぎて文字が読めませんみたいな人を疎外するのも嫌だから、ほどほどの文字量で邪魔しない程度にと考えております。ただ、これが文字が多いのと少ないと、どっちが来店が多いかはテストできたらと思うのですが、なかなか実施できないのが実情です。

─ ゼクシィnetの仕組みなども役職者もある程度理解すべき

また、ゼクシィnetのどこが変更できて、どこが変更できないかを理解しておくことも必要ですが、役職者がそれを知らなすぎるので、打ち手がどうしてもフェアとプランになってしまうという問題もあると思います。フォトギャラリーもゼクシィnetトップページに載っているところには文字は出てこないのですが、すべてのフォトを見るページに進んで、フォトギャラリーページにたどり着くと、見出しやキャプションなどの文字が出てきます。 これも以前の仕様では、ここに文字が入ってなく、クリックしたりマウスオーバーしたときに文字がでてくるだけだった。これを昨年2月のリニューアルで変更し、マウスオーバーしなくても文字が目に飛び込むようになりました。ただ、ここに文字を入れ過ぎると、写真の邪魔をしたり文字文字した画面を嫌がる人も多いため、一目で目に飛び込んでくるくらいの量とデザイン的にプラスになる入れ方にすると良いと思います。
また、これも太字と細字が選べ、両方使ってもいいし、太字だけでもいいし、だから仕様だけは決まっていて、どういう風に入れたらいいかは勝手にやってくれという状態で、勝手にやることによって、会場ごとの見え方が違います。大手の会場は非常に研究されているので、各社の工夫を見てみることも良いと思います。

─ インスタグラムなどでも活用され、テキストは必要

ゼクシィからは脱線しますが、インスタグラムでも同じです。インスタにどういう文字を入れるか、みなさん思い思いにやっているわけです。大切にしていることを言って、スライドしていくわけですが、それが、縦文字だったり、丸文字だったり、こういう文字の置き方やフォントなどの選定からその店の良さが出るわけです。それがなければ文字がなかったら写真だけで表現するのは難しいからみなさん活用しているわけです。
でもブライダル業界は、インスタの使い方がすごく偏った会社が多く、それを結局自社集客という言葉になった瞬間に、勘違いが起きています。ユーザーにフロー情報ばかり載せているとどんな店だかわからないまま演出ばかりとか効果出にくく、私はインスタをそこまで頑張らなくていいよと言ってきましたが、フロー情報ばかりでは、お店が求める客層と違うアピールになってしまうことが起きがちです。
例えば、いきなり和装ばかり3つ上げてしまうと、チャペルで挙げたい人が来なくなる。そうならないために、トップの3つの画像はピン止めして、動画やスライドショーなどにして、そこには文字で説明や心を動かす言葉も入っているということが必要でしょう。
あとはストーリーのところには、ある程度固定の情報をおしゃれに入れることで、直接ホームページに来ない人とか、ホームページである程度期待した人とかに、スタート切り口で自社をちゃんと紹介した方が良いという話をしています。過去のブライダルフェアの情報を入れている会社はすぐに新たな情報にアップデートしましょう。

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